毎年100億円以上
宝くじの「時効当せん金」は毎年100億円以上 なぜ高額当せんでも換金されないのか
年末ジャンボ宝くじが発売されている。コロナ禍に揺れた1年の締めくくりとして、億万長者の夢を求めて宝くじを買ってみるのもいいだろう。だが、それとともに、去年買った宝くじの当せん確認を忘れてないか振り返ってみることも大切だ。毎年、多額の時効当せん金が出ているからだ。宝くじの時効について、ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が考察する。
毎年、師走の声を聞くと、あっという間に年の瀬のムードが高まっていく。特に今年は年始からコロナ禍に翻弄され続けて、さまざまなことに自粛や我慢を強いられる1年だった。
いま発売されている年末ジャンボ宝くじは、そんな1年の終わりに、夢をみるためのレクリエーションとして価値が高まっているといえるだろう。年末ジャンボとジャンボミニを何枚ずつ買おうか。買い方は、連番か、バラか、3連バラか……など、いろいろ考える人も多いだろう。
ところで、せっかく買った宝くじも、当せんの確認をしなければ当せんしていることに気付かないまま時効を迎えてしまう。法律(当せん金付証票法)では、当せん金の時効について、
「当せん金付証票の当せん金品の債権は、これを行使することができる時から一年間行使しないときは、時効によつて消滅する。」(第12条〈特別措置〉)
と規定されている。
では、実際にどれぐらいの当せん金が時効になっているのか? 宝くじを運営する全国都道府県及び全指定都市の公表内容をもとに、みていくことにしよう。
毎年100億円以上発生する「時効当せん金」
年に5回行われるジャンボ宝くじを含めて、宝くじ全体で当せん金の時効がどれだけ発生しているのか? その推移をまとめたのが、別掲(図1)のグラフだ。
2020年には、時効当せん金は128億円。この金額は前年度の販売総額の1.61%に相当する。毎年度、100億円を超える時効当せん金が発生している。
これは、そもそも発売総額の5割に相当する額までとされている、当せん金の総額のうち、1.61%が換金されていないことを示しており、それだけ宝くじの楽しみを味わい損ねているともいえる。
10年間で時効となった1億円超の当せんは145本も
時効の大半は、当せん金額の小さい300円などが占めている。ただ、そればかりではない。中には当せん金額1億円以上の高額当せんも相当数含まれている。
時効となった高額当せんの本数をまとめたのが、別掲図2のグラフだ。近年は、毎年度10本前後が時効を迎えている。特に2013年度には21本もの1億円当せんが換金されずに終わっている。
さらに高額の当せん金4億円以上でみても、毎年度1~4本の時効が発生している。
このように、億円単位の当せん金を換金せずに時効となってしまうのは、「もったいない」どころの話ではない。もし時効後に何かのきっかけで買ったくじが当せんしていたことに気付いてしまったら、生涯悔やんでも悔やみきれないだろう。
ジャンボ&ミニの当せん確認取り違えに要注意
宝くじの当せん金の時効はどうして起こるのか?
「宝くじを買ったこと自体を忘れてしまった」
「宝くじの当せん確認をするのが億劫だった」
「300円などの末等が当せんしたが、小額の当せん金を換金するのが面倒だった」
「ジャンボとジャンボミニの当せん確認を取り違えてしまった」
「買った宝くじをどこかに無くしてしまった。」
――など、いくつかの理由が考えられる。
購入自体を忘れてしまったり、確認が億劫だったりするのは、意識を高めて防ぐしかないだろう。せっかく宝くじを買ったのだから、なんとか忘れずに、ぜひとも当せん確認にこぎつけたいところだ。
また、小額の当せん金も面倒くさがらずに、換金したほうがいいだろう。
ジャンボとジャンボミニの当せん確認の取り違えは要注意だ。特に、両方のくじを買っている場合は、誤って「ジャンボの宝くじの当せんを、ジャンボミニの当せんの表で確認する」といったミスが起こりかねない。ここは、それぞれの当せんの確認を冷静に行いたいところだ。
いったん確認が終わった後、「もしかしたら、もジャンボとミニの当せんの表を間違ってみていないだろうか?」とチェックをしてみるのもいいだろう。
宝くじの保管場所「額縁の裏」や「冷蔵庫の中」も
買ったくじをどこかに無くしてしまった場合は厄介だ。くじが見当たらないと、「どうせ高額の当せんなんか当たっていないから、探すだけムダだ」という、あきらめの考えが出やすい。
では、どこを探せばよいか? 1000万円以上の高額当せんを受け取りに来た人にアンケートした結果によると、宝くじ券の保管場所として多かったのは、「机の引き出し」「神棚や仏壇」「カバン・ハンドバッグ」だったという。
その他にも、たとえば、衣替えをしてタンスにしまった洋服のポケットの中、クルマのダッシュボードの中、ヘソクリと同様に大切にしまったつもりの額縁の裏、冷蔵庫や靴箱の中など。どうしてそんなところにあるのか分からないが、とにかくあらゆる場所を探したい。
「支払い期限」が迫る昨年の年末ジャンボ
それでは、時効となった当せん金はどうなるのか? 時効当せん金は宝くじの収益金と同様に、発売元である全国都道府県及び全指定都市へ納められて、収益金とともに公共事業などに役立てられる。つまり、社会のために広く役立てられるわけで、決してムダになるわけではない。
ただ、時効で当せん金を換金できなかった場合、そんなに広い心で悠然と構えられるものではない。やはり、くじを買った立場からすれば、当せん金の時効はぜひとも避けたいところだ。
まだ換金されていない高額の当せん金については、宝くじの種類別に支払期限や本数が公表されている。
最近の公表内容によると、10月29日現在、去年の年末ジャンボで1億円以上当せんしているのに未換金となっている本数は「6本」あるという。その支払期限は2022年1月7日に迫っている。
「正夢」が「悪夢」に変わる時効
去年、年末ジャンボを買った人で当せんの確認をし忘れている人は、ぜひこの機会に確認すべきだろう。
今年の年末ジャンボをどう買うかも大事だが、それとともに、去年の当せん確認も大切だ。去年買った宝くじの当せん確認ができれば、今年分と去年分の2回分、ダブルで宝くじを楽しめることになる。
よく、宝くじを買う人は、その理由として、「くじを買ってから当せん発表までの間、夢を見ることができるから」という。たしかに、くじを買った人だけが一攫千金の夢を見ることができる。くじは買わなければ絶対に当たらない。
ただし、くじを買っても当せん確認をしなければ、当たったことに気付くことすらできない。そうなれば、夢は夢のままで終わってしまい「正夢」にできない。
それどころか、もし時効となった後に、何かの拍子に高額当せんしていたことに気付いてしまったら、言いようのない「悪夢」を味わうことにもなりかねない。
そうならないためにも、いま一度、過去に買った宝くじの当せん確認忘れがないかどうか、振り返ってみるべきだろう。
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